のりさんのブログ

時々、色々とアップしてます。

裁判傍聴

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(写真はイメージ。裁判所HPより)

 

  今日は久しぶりに裁判傍聴のため、札幌地方裁判所へ行きました。

  裁判所に着くとまず持ち物検査と金属探知機のゲートを通らされます。私は手提げカバンを預け、ゲートを通りました。すると何故かアラームが鳴るのです。もちろん、私は牧師ですから剣や拳銃などの危険物は持っていません。金属製のもの、たとえば鍵類や携帯電話はカバンの中なので、私は身につけていません。

  結局、検査機器の精度を上げているせいで、上着のファスナーかベルトのバックルに反応したらしいとのことでした。

 

  そのゲートを通ると休憩室に向かう通路に掲示板があり、その日の裁判の予定が貼り出されています。傍聴者は、その掲示板にある予定をメモ帳などに控えます。携帯電話やカメラなどでの撮影は禁止なので、あくまでメモだけです。

   しかし今回私は大きな失敗をしてしまいました。ボールペンは4本も持ってきているのに、メモ帳を忘れたのです。残念ながら、今日は仕方なくメモなしで臨むこととなりました。

 

   刑事、民事それぞれに多くの裁判がありますが、今日も、午前も午後からも裁判の予定が詰まっていました。私は午前中だけの予定だったので、一番早い裁判一つとその同じ法廷で続けて行われる裁判に決めました。

  その一つ目の裁判というのは、有印私文書偽造で起訴された女性の判決公判でした。

  法廷に入ると被告は弁護士と一緒に座っていたので、保釈か、逃亡の危険性がないと認められたのか既に身柄の拘束が解かれていることがわかりました。金髪の若い女性でしたが、脱力感がこちらにも伝わってくるほどの姿勢で向かいの検察官の席を見るように座っていました。

  裁判官が一人入ってきました。女性の判事でした。私は何度も裁判の傍聴に来ていますが、女性判事は今回が初めてでした。

  裁判官は、裁判が始まるとしっかりした優しい声でゆっくりと最後に言うことは無いかと尋ねました。

  被告の女性は、声を震わせながら、自分の犯した罪の重さと、そもそもの自分の物事の考え方や生き方が間違っていたことの反省を述べて謝罪しました。

   裁判官は、主文を読み上げ彼女に懲役2年を言い渡しましたが、初犯であり、彼女の反省と彼女が精神的な病を持っていたことと、彼女の母親がきちんと監督することを約束したため、執行猶予3年がつきました。 

  被告の母親は、傍聴席の最前列に小さくなって座っていましたが、しっかりと顔を上げて、自分の娘の犯した罪と罰に向き合っていたようでした。

  この判決公判は約10分くらいで終わりました。

 

   人が罪を犯すこと。被害を受ける人。その罪をまた違う人が裁くこと。その間に、逮捕する人、また罰を与えるため訴える人。また、弁護する人。それから、それを取り巻く家族。人が罪を犯して、それを処理するために実に多くの人が時間を割き、労力を費やします。

   そのくらい犯した罪が重く、ある意味そのくらい人間社会も慎重に取り扱っていることがわかります。決して簡単ではないのです。人が人を裁くということは。だから、罪を犯さないように、というよりも、いつも神に対して誠実にあるよう、神を愛する歩みを心がけたいものです。

 

  真の裁き主は、天の父なる神です。その神は御子イエス・キリストをこの世に遣わし、私たちの罪を贖うために十字架にかけ殺しました。ですから、そのイエス・キリストをあなたの救い主と信じるなら、私たちの罪は赦されるのです。

 

"神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。"
ヨハネ福音書 3章16節

 

  この神の正義は絶対であり、常に神の権威とともに普遍ですが、そのイエス・キリストがもう一度来られるまで、この世にあるそれぞれの国や社会の罪をさばく権威として、この地の為政者たちに委ねられているのです。

  その権威を認めつつ、自分の社会における責任を覚え、またその権威が正しく機能するよう祈ってまいりたいと思います。

 

"人はみな、上に立つ権威に従うべきです。神によらない権威はなく、存在している権威はすべて、神によって立てられているからです。
したがって、権威に反抗する者は、神の定めに逆らうのです。逆らう者は自分の身にさばきを招きます。
支配者を恐ろしいと思うのは、良い行いをするときではなく、悪を行うときです。権威を恐ろしいと思いたくなければ、善を行いなさい。そうすれば、権威から称賛されます。
彼はあなたに益を与えるための、神のしもべなのです。しかし、もしあなたが悪を行うなら、恐れなければなりません。彼は無意味に剣を帯びてはいないからです。彼は神のしもべであって、悪を行う人には怒りをもって報います。"
ローマ人への手紙 13章1~4節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 

   次回はメモ帳を忘れないようにしたいと思います。